ようやく読みました。
桑原水菜著

「箱根たんでむ　駕籠かきゼンワビ疾駆帖」

「出雲王のみささぎ　西原無量のレリックファイル」

リンク張るのにエラーが出て、ＵＲＬがそのまんまです。
見苦しくてすみません。

と、いうわけで感想です。
まずは「箱根たんでむ」から。
興味のある方は
ネタバレ感想はこちら、からどうぞ。

まずは「箱根たんでむ」から。

時は江戸。
場所は箱根。
主人公は若い駕籠かき。
漸吉と侘助・・・略してゼンワビ。
偶然、昨年夏に箱根行ったばかりなんですが
急な坂が延々と続くキツイ所でした。
あの坂を人が歩くより早いスピードで駆けていくなんて
信じられない体力ですねえ。
江戸時代の人は丈夫だなあ！

話は小話が４つ、面白かったです。
江戸時代の風習も面白かったんですけど
セリフがエロかった！
特にゼン吉とワビ助の、駕籠をかつぐ時の掛け声。
時代劇では、「エイッホッ、エイッホッ」って掛け声なのに
ゼンワビは
「はあん」
「ほう」
が、まるでアノ時の声みたいではないですか！？
まったく恋愛要素のない話（！）なのに
イヤが上にも妄想が膨らみます。

４話あるうち、私のお気に入りは「関所の女閻魔」です。
いやーこういうはっちゃけた話は大好物です。
侘助が箱根で駕籠かきをしているのには何か理由がありそうですが
今後つづきが出るのかな？
期待したいです。

「出雲王のみささぎ」

水菜先生は本当に、古代のミズテリーが好きなんですね。
筆致が生き生きしてるよ。
それに絡めて、「海翡翠」ではレアアースや領土問題を取り上げたり
古代天皇家の謎を取り上げたり
無量のシリーズはすごい労作だなあって思います。
まず、脇役・・・というか
出雲地方の人々の方言が良かった。
方言が出ると、一気にキャラクターの存在感が増しますね。


永倉萌絵ちゃん・・・悲しい程に恋愛にめぐまれていないね。
まあ、惚れる相手が良くないのだ（笑）。
普通、王子様が二人いて、一人ヒロインなら
よりどりみどりなポジジョンなのに・・・。
仕事や研修、推理から武闘まで忙しいヒロインですね！
安易に色恋に発展されるのもつまらないから
是非がんばって欲しいです。

無量について。
祖父の妄執が乗り移ったかのような「鬼の手」について
どういうものなのか
一巻ではいまひとつ実感できなかった。
でも今回は、なんとなく
そういうモノに憑依されて、実際に成果をあげてしまう・・ということが
あるのかもしれない
と思えるようになりました。
高野さんの「感受性が強い」「家族との確執」に
無量が親身に感じられたな。
高野さん、いいキャラですね。

相良忍がこわい。
無情な美形って、こんなに怖いとは。
一巻でも「ひい」と思ったけど
今回はもっと「ひいいいいいいい！！！」でした。
萌絵ちゃんを頂点にした三角関係には・・・なりえない。
あっ！
三角の頂点は、無量なのか。
だから、忍はあれでいいんだ。
萌絵ちゃんがんばれ。テキは手強いぞ！
最後のシーンのメール、ＪＫって誰なんだろう？
一巻を読み直さなければ。
個人的には忍は、
カメケンの一員になるよりも
ここぞという時だけ現れる「風車の弥七」的存在が良かったな。
だってインパクトきつずぎるもの。


ミステリーとして。
犯人が誰なのか、ギリギリまで絞れませんでした。
面白かったと思います。
ただブレスレットのトリックや
振矢家と八頭家の相姦関係については、もう何がなんだが・・・。
難しい。
落ち着いて読み返さなければ。
無量は発掘してる時はかっこいいけど、
主人公として地味だよね。
これからもっと、彼の魅力が発掘されていけばいいと思います。
私は次も買うよ！






追記
まあ、今更というか誰でもそうなんでしょうが、疲れてるな…と感じる。
まあ、作中で感じたんですが
自分の感受性がビックリするほど低い。
こんな時に感想を書いても
読む人に響かないかもしれないけど
備忘のため感想ＵＰします。